とあるオタクの競馬日記

競馬予想ブログです。主に重賞について、「データと調教」から予想します。競馬予想は遊びじゃない!

有馬記念の全頭評価2023

おはようございます、かずやです!
いつもお世話になっております。

つい先日下半期のGⅠシーズンがスタートしたと思ったら、あっという間に有馬記念だ。年々時の流れが早く感じるようになるのはなぜだろうか。知っていたら教えて欲しい。
さて、グランプリレースということで、恒例の全頭評価のお時間だ。スーパースターホースのイクイノックスがジャパンカップを最後に引退し、気持ち寂しいグランプリレースになると思ったが、GⅠ馬8頭、出走馬全頭が重賞ウイナーという有馬記念に相応しいメンバーが集結して非常に嬉しく思う。その反面、絶対的存在が不在の難解なレースであるから、素晴らしい全頭評価を披露して予想家としての実力を示したいところだ。

 

 

【評価について】

本編に入る前に、今まで触れてこなかった、「評価」の順番を明確にしておこうと思う。下のピラミッドがオープンクラスの馬の私の格付けだ。

私の対象馬に対する評価が一目で分かり、記事が読みやすくなったところで、早速全頭評価に進みたいと思う。

【全頭評価】

1枠1番 ソールオリエンス 牡3歳
6戦3勝(3.2.1.0)
評価:3歳牡馬トップクラスの1頭

今年の皐月賞馬。適正距離は1800~2500で大箱向きのタイプだと思うが、中山コースの皐月賞も勝っており、有馬記念は十分こなせるコース・距離だろう。1週前追い切りの動き・タイムともに素晴らしく、3歳牡馬ではトップクラスの力を持っているなと感じる。このことから、この馬の取捨のポイントは、騎手と古馬との力の比較と考える。

まずは騎手の面。全国リーディング2位の川田Jを用意して万全の態勢に見えるが、テン乗りで乗りこなすのが難しい馬。加えて有馬記念はあまり得意としていない騎手であることから、騎手のアドは0と見て良いだろう。

では、古馬との比較はどうか?
これに関してはやってみないと分からないが、春から成長が感じられない状況で、大外ぶん回しが濃厚となると勝ち負けは難しいのではないだろうか。よって、古馬との比較はマイナス評価。
以上のことから、力と適性は認めるものの、危うさも十分あると考えて抑えまでとしたい。

 

1枠2番 シャフリヤール 牡5歳
13戦4勝(4.1.3.5)
評価:実力上位

2年前のダービー馬。大崩れしたのは札幌記念だけの堅実タイプで能力の高さは誰もが知るところ。だが、今回は香港ヴァーズに出られなかったことによる、急遽の有馬記念参戦。先々週をメイチに持ってきているハズの状態からの再仕上げな上に、ギリギリまで検疫が必要というあまりにもイレギュラーな状態。さらに、大箱向きの中距離馬であるシャフリヤールにとって、有馬記念という舞台は向いていないだろう。かなりの好枠を確保したので抑えても良いが、基本無印でよいと考える。

 

2枠3番 ホウオウエミーズ 牝6歳
29戦6勝(6.5.2.16)
評価:GⅢ級

流石にここでは荷が重い。無印で。

 

2枠4番 タイトルホルダー 牡5歳
18戦7勝(7.3.0.8)
評価:実力上位

普通に考えれば現役トップクラスと評すべき馬。間違いなく強いし復調傾向にあるのは百も承知だが、敢えて実力上位という評価にさせていただく。凱旋門賞の後から、違和感を覚えるからだ。昨年の有馬記念パドックで「こんな硬い動きの馬だったか?」と思ったこと、今年の天皇賞春のパドックで「こんなこじんまりした印象の馬だったか?」と思ったことを鮮明に覚えており、つい先日の岡田牧雄氏の「馬が変わってしまった」発言で違和感が確信に変わった。やはり、凱旋門賞で何かが壊れてしまったのだ。分かりづらいが、凱旋門賞の前と後では、わずかながらにフットワークの素軽さと前脚のノビが違うように感じる。ピッチ走法になったと言われているのがその証拠だ。重たい馬場になれば主役級の走りを見せるだろうが…、天の女神はこの馬に微笑んでくれなさそうだ。一方で、枠順の女神はこの馬に微笑んでいるようで、2枠4番というこの上ない好枠をゲットできた。スタートを決めてインにぴったりつけて、テンと終いの5Fを60秒、間の500mを32秒ほどで走れれば、十分勝負になる。それを横山和生ができるのか、そもそもこのラップを刻める力が残っているのか、状態にあるのか。この点が馬券の取捨の最大のポイントだと断言する。

 

3枠5番 ドウデュース 牡4歳
11戦5勝(5.1.1.4)
評価:現役トップクラスの中距離馬

今年の有馬記念攻略のポイントになる一頭だろう。正直この馬の適性を計りかねている。馬体から受ける印象と追い切りのスピード感からは、どう考えてもゴリッゴリのマイラーなのだが、ダービーを歴代最速タイムで制しており、前走のジャパンカップでも4着と好走しているので、ただのマイラーではないのだろう。この馬のポテンシャルの高さと友道厩舎の長距離仕上げのうまさを感じざるを得ない。今回も高いポテンシャルと厩舎力でこなしてくる可能性は十分あると思うが、どうもコーナー6つがあうイメージが湧かない。さらに、前走が馬体含め究極仕上げだっただけに、有馬記念でもう一段階ギアを上げるのは難しいと思う。以上の考えから、外枠に入れば無印の予定だったのだが…。3枠5番。内枠のいいところを引いて鞍上がレジェンド武豊ということを考えると、抑えには入れざるを得ないと考える。

 

3枠6番 ディープボンド 牡6歳
25戦5勝(5.5.2.13)
評価:実力上位のステイヤー

生粋のステイヤー。2年前の有馬記念2着を取っておりコース適性は高く、そのときと同じ3枠を確保。好走できる下地は揃ったが、気になるのは衰え。2年前の有馬記念の時ほど追い切りで良さを感じない。前走のジャパンCも10着と負けすぎの印象でピークは過ぎたか。ブリンカー着用で変わり身を残しているものの、無印で良いと感じる。

 

4枠7番 アイアンバローズ 牡6歳
27戦5勝(5.5.3.14)
評価:GⅢ級

前走はお見事。ただ、今回は楽逃げが難しく、そもそも力不足。無印で。

 

4枠8番 ライラック 牝4歳
13戦2勝(2.1.2.8)
評価:GⅡ級

平均的な力の持ち主。昨年のエリザベス女王杯で2着、今年のエリザベス女王杯で4着に来ていることから、トリッキーなコースの中長距離は得意舞台と言えるだろう。ただ、得意舞台といえる宝塚記念で大敗していることから、牡馬の一線級相手では少し荷が重いと感じる。重馬場以上のタフな条件になったときに抑えるくらいで十分だろう

 

5枠9番 ヒートオンビート 牡6歳
26戦5勝(5.8.5.8)
評価:GⅡ級

能力を測りかねる一頭。唯一分かることは、馬場が重たくなるとダメなことなので、馬場に泣かされることはなさそうだ。毎回それなりにまとめてくる馬という印象だが、このメンバーで着を拾えるレベルにあるかは微妙なところ。また、この馬が来るなら、同厩舎のハーパーかドウデュースが上に来るだろうと思うので、無印で良いと思う。

 

5枠10番 ジャスティンパレス 牡4歳
12戦5勝(5.2.2.3)
評価:現役トップクラス

間違いなく現役トップクラスの一頭。3歳時にはここまで強くなると思っていなかったが、年明け初戦から+16㎏と馬体が増えたと同時に、一気に覚醒した印象。宝塚記念までは先行して速い脚が使える「らしくないディープ産駒」と評していたが、ここ2戦で「ナタの切れ味」と呼ばれる長く良い末脚を持っていると認識を改めた。さらに前走の天皇賞秋では、7割仕上げくらいだと感じて無印まで評価を下げたのに、怒濤の追い込みで2着。お見事の一言であった。その前走時より明らかに追い切りの動き・タイムが良く、文句のつけようのない仕上がり。天皇賞秋から有馬記念一本に絞ったローテも非常に好感が持てる上に、枠順抽選会で引き当てた枠は5枠10番という絶好枠。懸念点が一切見当たらない。当然、重たい印を打つ。

 

6枠11番 ハーパー 牝3歳
7戦2勝(2.2.2.1)
評価:実力上位

2015年ルージュバック以来の3歳牝馬の参戦。適性は1800~2500で長距離があうタイプなので有馬記念の参戦は正解だろう。3歳牝馬の54㎏というハンデは魅力で面白い存在だが、リバティアイランドに完敗しており、エリザベス女王杯でも決してメンバーレベルが高いとは言えない中で3着が精一杯だったことを考えると、ここは荷が重いか。

 

6枠12番 ウインマリリン 牝6歳
21戦6勝(6.2.1.12)
評価:GⅡ級

昨年の香港ヴァーズの勝ち馬。2年前のオールカマーの状態であれば穴馬として抑えたい一頭であった。今のウインマリリンが来るのであれば、ソールオリエンスが上にくるだろうし、ソールオリエンスが差し損ねたところで他の馬に粘り負けるだろう。枠にも恵まれなかった印象のため無印で良いと考える。

 

7枠13番 タスティエーラ 牡3歳
6戦3勝(3.2.0.1)
評価:3歳牡馬トップクラスの1頭

今年のダービー馬。イマイチ距離適性がつかめていないが、おそらく1800~2500の馬だろう。前走の菊花賞は距離が長いと思っていたが、ソールオリエンスを抑えて2着に入っており、ダービー馬の力が伊達では無いことを自らの走りを持って証明した。1週前・最終追い切りとともに動き・タイムが抜群に良く、早くからムーアを確保していたことから、陣営がこのレースにかけてきている印象。となれば、ポイントは古馬との力関係と、やや外過ぎる印象の枠順。追い切りの動きだけで判断するなら、十分古馬と渡り合えるので、ムーアの手腕で枠順の不利をリカバリーすることに期待したい。

 

7枠14番 プラダリア 牡4歳
13戦3勝(3.2.2.6)
評価:GⅡ級

相変わらず能力を計りかねる馬。先行型のいわゆる「らしくない」ディープ産駒。GⅠでも大きく崩れることなく走っており、前走で久々のGⅡ勝ちを収めていることから、ある程度の能力を持っていることは分かるが、いかんせん強調材料に欠ける印象。ボッケリーニとクビ差だったことを尺度にするなら、GⅠでは敷居が高いと思う。枠順も外目を引いてしまったから無印で良いだろう。

 

8枠15番 スルーセブンシーズ 牝5歳
13戦4勝(4.3.2.4)
評価:実力上位

今年充実期を迎えた注目馬。1週前・今週ともに目を引くド迫力な追い切りを披露しており、追い切り評価はメンバートップ。1800~2200くらいが距離適正だと思うが凱旋門賞の走りを見た感じ2500も持ちそう。一気に頂点に立てる状態にあると言っても過言ではない。おそらく池添Jもそう感じているだろうし、だからこそ8枠15番を引いたときにあの苦笑いが出たのだろう。それほどに有馬記念の外枠はしんどい。だが8枠15番を引いてしまったことにより、腹を括って追い込みに徹するしかなくなったのは、ある意味プラスだと考える。宝塚記念同様に後方待機で一発を狙えば、馬券内に入る可能性は高そうだ。

 

8枠16番 スターズオンアース 牝4歳
11戦3勝(3.4.4.0)
評価:現役トップクラス

牡馬を交えても現役トップクラスの一頭。前走は、天皇賞秋を回避によるヴィクトリアマイルからの直行という異例のローテで、かつ明らかな太め残りで完全に軽視したのだが、イクイノックス、リバティアイランドに次ぐ3着。万全の状態で東京2400を走っていたらリバティアイランドに勝てたのではないか?という走りであった。当然今回の方が上積みはあるだろうし、中距離タイプなので距離も持つと思う。コーナー6つのトリッキーなコースがあうのか?という気持ちはあるものの前走のように先行してしまえば、高確率で馬券内にいるだろう
…そう考えていただけに痛恨の大外枠を引いてしまったなという印象。今年の枠順抽選で一番痛手を食らったのは間違いなくこの馬だろう。スタートを決めて先行しようにも、近くにスターズオンアースより早い馬が数頭いるため、すぐに内につけるのは難しそうだし、腹を括って追い込みにかけようとすれば、すぐ隣が同じことをしてくるだろうから結局外を回るハメになるだろう。オッズ的な旨みは増したが、当然評価も下げざるを得なくなった。

以上、全頭評価だ。かなりボリューミーだが間違ったことは書いていないと自負しているので、予想の参考として有効活用して欲しい。明日、最終結論も公開するので合わせてご確認いただけると幸いである。それでは、よい週末を。